舞姫



白い朝にひとり目覚めて
漆黒の時に思いを馳せた

眠れない夜が明けたのを
あなたは誰より望んだはず

白い白い空が嫌い
黒ばむ胸を指されるようで


陽のない海原に
お舟が幾つ渡ってゆく

愛の亡骸でも捨てにゆくのですか
笹の音に悲しい灯ろう 「さようならを、」と


朝の空気が好きだと言ってた
ならばわたしは朝のような女になろう


いつか白波を縫って帰ってくる
優しい優しいあなたへ

わたしがいつか舞姫のように美しくなれたなら
青い花と 口づけを下さい