メトロ



押し潰したのは
手のひらに咲く淡い傷痕
あれは まだ
海鳥と暮らした頃

空気が淀んでいると言う
この街
雨は思ったより温かで、
それでも生きていると知った

知ったかぶりで 偉いひと
あなただって綺麗なお車でふんぞり返るくせにね、

この空気が不味いと言うなら、
それが分からない私は?
(そうだもっと汚いから。)

表情がないわけじゃないの
ただ顔を見ないだけ、
嫌いじゃないけど
帰りたい。

これを道と呼べば
思い出す 日溜まりの楽園
これは道ではない、
ただの踏み石

温い手に爪が刺さる
傷痕は よみがえるのだ。