Paranoia



丸い爪先で
指紋を潰し撫で上げて
水面を渡るように
歌う
澄み渡るのは
空かその瞳か
いつか
あの太陽が
沈むとも知らず


時を待たず廃れるなら
どうか今還して下さい
あたしの背には

翼など宿らない





潤みたつ
欲を生む醜い顔
網膜を焼き砕くほどに
描く
干上がるのは
美しいものばかりで
いつか
この月が
欠けるとも知らず


廃すだけの身体なら
どうか今落として下さい
あたしの瞼には

口付けなど似合わない





穿つ両腕には
いつかあなたの面影も無く


冷えた手を取れぬなら
どうか今忘れさせて下さい
あたしのお腹には

子供など宿らない